前立腺肥大
- PSAが基準値を超えたら、どうするのですか?
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泌尿器科医のいる精密検査機関を受診し、PSA再検査、超音波検査、直腸診などを行います。
最近では、前立腺の造影MRI検査が最も有用であることがわかってきました。
前立腺肥大症や前立腺炎などの良性の疾患でもPSA値は高くなりますから、疾患の鑑別も大切です。
精密検査で前立腺がんが疑われる場合は、確定診断のために前立腺針生検が必要になります。詳しくは「PSA検査Q&A」をご覧ください。
- PSAとは何ですか?
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PSAは「Prostate Specific Antigen」の略語です。
Prostateは前立腺、Specificは特異の、Antigenは抗原という意味ですから、日本語では「前立腺特異抗原」です。
あくまでも抗原であって、PSAががん細胞なわけではありません。 PSA自体は、前立腺の上皮細胞から分泌されるタンパク物質です。多くは前立腺から精液中に分泌され、精子が体外に放出される時に精子の運動性を高める役割を果たしています。詳しくは以下の連載インタビュー
「前立腺を守る」ということは。
第1回「PSAは本来、精液中に存在するタンパク質。」をご覧ください。
- 前立腺肥大症とはどんな病気ですか?
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前立腺肥大と前立腺肥大症は違います。肥大だけなら病気ではありません。
前立腺が肥大して、尿道を圧迫し、尿の出が悪くなったり、残尿感などの症状があってはじめて「前立腺肥大症」と診断されます。
軽い症状のままずっと推移する人、突然、頻尿や残尿症状を呈する人など、個人差が大きいのも前立腺肥大症の特徴です。
お薬による治療や内視鏡手術が一般的になった現在では、尿閉まで悪化する患者さんは一部にとどまります。詳しくは「前立腺の3大疾患」をご覧ください。